北海道移住コンシェルジュブログ

2019/03/08
移住者の戯言 道民14年生のつぶやき

知っておきたい北海道の道を走るコツ ~冬道編4~


今朝の北海道は、
久しぶりに冷え込みました。


ところどころ、前日に融けた雪が凍って、
路面も滑りやすい状態に
なっていましたね。




さて、今日は、この連載の最後として、
ツルツル・テカテカ路面編を
お伝えしようと思います。


ツルツル・テカテカ路面と聞くと
一般的な凍結路面を
思い浮かべる方も多いでしょう。


それはそれで間違いではないのですが、
最も恐ろしいのは、
信号や一時停止のある交差点の手前。


通過する車のほとんどが
強いブレーキをかけるため、
路面はスケートリンクのように
ツルツル・テカテカに
どんどんと磨かれていくわけです。


こうなると、その場所で
ブレーキを踏んだところで、
ABSが作動したり、車が横滑りしたりして、
何の制御もできないまま、交差点の中に
吸い込まれていくことになります。




本当に、恐ろしいことですよね。


ただ、冬の北海道では
よくある光景でもあって、
車を運転する限りは、
必ず遭遇する状況とも言えるでしょう。


そうは言いつつ、
「怖い、怖い」というだけでは
何の対策にもなりません。


ここからは、
ツルツル・テカテカ路面対策について、
いくつか紹介していきたいと思います。





ひとつ目の対策は、
こうした危険な交差点を
できる限り利用しないことです。


国道や主要な道道などでは
凍結防止剤や砂がまかれているケースも
しばしばあるのですが、
例えば、市道なのに交通量が多く、
大型車も頻繁に利用する道路などは、
特に要注意と言えるでしょう。


ただ、この対策は、
危険な交差点を皆さんが把握するまでの間、
あまり機能しないのも実情だと思います。


そこで、二つ目の対策が重要となります。


スピードを控えめにして
走行することはもちろんですが、
信号がある交差点なら、
交差点の遥か手前から、
信号のタイミングを見計らい、
できるだけ、強いブレーキを踏まずに
交差点を通過できるようにすること。


というのも、交差点から離れた場所では、
いくら路面が凍結していても、
全くブレーキが効かないというシーンは
ほとんどありません。


ですから、交差点に差し掛かる
かなり手前の段階で
しっかりと減速してしまえば、
慣性力を小さくすることができますから、
交差点で止まりやすくなりますし、
最悪、交差点に突っ込んで
事故になってしまった場合でも、
被害を少なくすることが
できるはずです。


もちろん、信号のない交差点であっても
交差点の存在に気が付いた段階で
同じように対処することで
同様の効果を得られるでしょう。


さらに、エンジンブレーキを併用することで、
対策の効果はいっそう高まります。


AT車が当たり前となった今日、
「D」と「R」のレンジしか使わないで
運転をする方も多いと思いますが、
北海道の冬道を運転するなら、
「2」とか「1」とかのレンジも
積極的に使うとイイと思いますよ。




ちょっと事例を紹介しますと、
かつて、私が稚内に住んでいた時、
町中の道路が、
ツルツル・テカテカになることが
しばしばありました。


そんな時、私は、「D」レンジを使用せず、
自宅から職場まで
「2」レンジで走行することで、
衝突事故を回避するようにしていましたね。


実際にやってみるとわかるのですが、
エンジンブレーキを使用することで
かなりの安心感が生まれます。


すると、ビクビクしながら
運転することもなくなるので、
冬道運転のストレスも
だいぶ軽減されると思います。




ここまで、冬の北海道の道を走るコツを
お伝えしてきましたが、
いかがでしたでしょうか。


今回は、冬の北海道で起こりがちな
典型的な事象にフォーカスして、
その対策を紹介したもので、
実際には、もっと特殊な状況に
遭遇してしまうこともあり得ます。


ですので、大事なのは、
できる限りの準備をすること。


自分の車の機能を十分に知っておくとか、
スコップやけん引ロープを
あらかじめ車に積んでおくといったことから、
自分に対応できない状況に遭遇した時、
無理せず安全な場所に退避することを
あらかじめ自分に
言い聞かせておくというような
心構え的な部分も含めて、
しっかりと準備することが
大切なのではないでしょうか。




そうは言いつつ、私も含め、
人間、実際に怖い思いをしないと
必要性は理解しながらも
具体的な対策を取るところまでには
なかなか至らないものだとも思います。


ですから、100%は無理でも、
「これくらいは意識しておくか」ぐらいの
感覚でもいいので、
できるところから準備を進めることが
最終的には、自分や家族を守ることに
つながっていく。


そのように、私は考えています。