北海道移住コンシェルジュブログ

2018/12/20
移住者の戯言 道民14年生のつぶやき

幼少期を思い出す

私が生まれたのは、東京の青山病院。


だからといって、「俺はエリートだ」なんて
言ってるわけじゃないし、
もちろん、思ってもいません(笑)。


でも、最近、ワイドショーなどで
しばしば取り上げられている
「南青山児童相談所建設反対騒動」は
気になってしかたないんです。


理由は、私が幼少期に体験した
とっても嫌な出来事を思い出すから・・・。



私の通っていた小学校や中学校は、
公立の学校なんですが、
通っている生徒の家庭の生活水準には
大きな開きがありました。


そんな背景もあるのか、
とある某大手企業の社宅に住む同級生が
都営住宅に住む別の同級生に
「貧乏で頭が悪いヤツは学校に来るな!」と。


当時は、そんな「エリート同級生」を
憎らしく思っていたのですけれど、
大人になってよく考えてみれば、
小学生が自分の意志だけで
そんな発言をするわけはないんですよね。


そう、そこには親の意識や育て方が
深く関わっていると・・・。



そこで、南青山の件。


行政の説明会で意見を述べていた
3児の母という方の、「児相ができたら
南青山のブランド力が低下する」とか
「恵まれない生活環境の子が
南青山に入ってきたらかわいそう」
とか言う発言を聞いて、
ひどくねじ曲がったエリート意識が
今でも40年前と変わらず
東京には残っているのだと
ひどく落胆したものです。


私が故郷を捨て、
北海道に移住した理由のひとつに
こうした理不尽で醜い
都会の大人社会の構図があったわけで、
そういう意味でも、今回の報道は、
とてもショッキングでした。


もちろん、ワイドショー報道ですから、
場面場面が都合よく切り取られていて、
多分に印象操作が
行われているであろうことは
十分に差し引いて
受け止める必要はあるでしょう。


また、行政側がきちんと説明責任を
果たせていないという側面もあって、
住民の方が不安に思う気持ちは、
多分に理解できる点もあります。


ですから、コトの本質に目を向ければ、
全面的に住民の方々を批判するのは
適当でないと思っているのですけれど、
それにしてもこの発言は
聞き捨てならなかったというのが
正直なところです。



では、ここ北海道はどうでしょう。


率直に言って、
「ねじ曲がったエリート意識が
蔓延している地域や組織体などない」
と言えばウソになるでしょう。


北海道では、行政や公共色の強い企業に
エリート意識が蔓延している傾向があって、
大手銀行の破綻だったり、
鉄道事故やブラックアウトの発生も、
ねじ曲がったエリート意識の弊害であると
私は分析していますし、
とある地域の昼下がりのカフェでは、
ママ友たちが同級生の家庭を
理不尽に揶揄するトークを
耳にすることだってあります。


でも、それは、本当にごく一部。


仕事を通じて出逢う子どもたちは
東京の子どもたちよりも
みんな生き生きとしていて、
こちらが元気をもらえるくらい。


その傾向は、
地方に行けば行くほど顕著です。



今回の報道を見ていて、
南青山にはブランドショップがあるだけで、
地域としてのブランド力は
むしろ脆弱なんじゃないかと思ったわけで。


もちろん、都会には
都会の良さがあるのですけれど、
今回の報道は、皮肉にも
地方の心地よさを際立たせる結果と
なったのかもしれません。


個人的な思いですけれど、
こういうシーンを見ていると
本当に北海道に
移住してよかったなと思います。


今回は、ちょっと重たい
話題になってしまいましたが、
移住を考えるなら、
避けては通れない話題として、
取り上げてみました。