北海道移住コンシェルジュブログ

2019/02/19
移住者の戯言 道民14年生のつぶやき

知っておきたい北海道の道を走るコツ ~冬道編1~


昨日から書き始めたこのテーマ、
せっかくなので、今日も記事を1本だけ
アップしておこうと思います。


実は、先ほどまで
記事を書き進めていて、
いいところまで来ていたのですが、
突然、タブが開き直して全部消去。


そんなこともあって、
ちょっと怒りに震えているんですけど、
そんな感情が文章に現れないように
気をつけます(笑)



冬の北海道の路面状況には
多彩なバリエーションがあります。


私は、北海道に移住する前、
観光で冬の北海道を訪れては、
レンタカーを借りて
冬道をよく運転していたのだけれど、
その程度では、冬道の
本当の恐ろしさを知ることはできず・・・


移住してから、北海道内を走ること
およそ50万kmあまり。


ひたすらに冬道を走る経験を積む中で、
ようやくいろいろなことが
わかってきたというのが
正直なところでしょうか。



北海道の冬道を走る時、
特に気を付けたい路面状況は
次の4パターンに集約できると思います。


・ブラックアイスバーン
・シャーベット路面
・デコボコ路面
・ツルツル・テカテカ路面


これらのうち、今日は、ひとつ目の
ブラックアイスバーンについて、
解説していくことにしましょう。



ブラックアイスバーンは、
路面が黒ずんで見える状況で、
一見、凍っているようには見えないのに、
実は道路の表面を
薄い氷の膜が覆っている状態を言います。


したがって、油断していると
走行中に、車が急にコントロールを失い、
路外に逸脱したり、
対向車と衝突したりして、
命にもかかわるような
大事故につながることも。


こうした事故を起こさないためには、
「もしかしたら、今の路面状況は
ブラックアイスバーンかもしれない」と
常に危機感を持って
運転することが重要となります。



ブラックアイスバーンは、
道路に降り積もった雪が一旦融けて、
その後、再び凍り始めるタイミングや
雨が降って路面が濡れている状況で
急激に気温が下がったタイミングで
出現することが多いと言えるでしょう。


そんな特性があるため、
最も危険なのは、日暮れ前後の時間帯。


だから、それまでは
家族で快適なドライブを
楽しめていたはずなのに、
緩いカーブで突然車がスリップして、
何が何だかわからないうちに
気が付いたら、車が林の中で
横を向いていたなんてことも
珍しくないと聞きます。


一旦プラスになった気温が
急激に冷やされたタイミングであれば、
夜中でも、日中でも
ブラックアイスバーンが
出現することはありますから、
日暮れ前後の時間帯以外でも
もちろん注意が必要です。



ただ、「注意が必要」と言われても、
ちょっと漠然としすぎていますよね。


そこで、ちょっと突っ込んで解説すると、
車内モニターに表示された外気温が、
+3℃を切ってきたあたりが、
最も危険な状況かもしれません。


冷たい空気というのは、
「下に下に」と降りていきますから、
車の外気温表示が+3℃でも、
地表付近は、すでに
0℃前後にまで下がっていて、
路面も凍りはじめているということが
しばしばあります。


こうした状況では、
周りのドライバーも含めて、
もしかしたら「スベるかもしれない」という
危機意識が希薄なため、
皆、スピードを落とさずに
走行しているケースが多いんですね。


そんな状況だから、
ひとたび車がスリップすれば、
路外に逸脱したり、
対向車に衝突したりして、
ヒドイ時には、それが多重衝突事故に
発展することも珍しくないわけです。


そりゃそうですよね。


だって、普通に安定走行していて
スベってしまうような路面状況なのに、
前で事故ってるのに気づいて、
あわてて急ブレーキを踏んだところで、
止まれずに突っ込む可能性が
圧倒的に高いことくらい
冷静に考えれば
誰でもわかることなのですが、
危機意識の薄いドライバーが多いのも
残念ながら北海道の実情ではあるので、
その点は、常に意識しておくと
良いのかもしれません。



そんな恐ろしい思いをしないために
一番良い方法は、
ブラックアイスバーンが発生するような
気象条件の時に、車を運転しないことです。


そういう言い方をすると、
「そうは言ってもねえ~」という声も
聞こえてきそうですね。


確かに、現実には、
突然、ブラックアイスバーンに
遭遇することだってありますし、
わかっていても、
どうしても運転しなきゃならないような
のっぴきならない事情がある時だって
もちろん、人が生きている中では
起こり得ることなのかもしれません。


ただ、そんなときでも、
しばらく安全なところに車を停めて、
状況が少しでも改善するのを待つのが
得策と言えるでしょう。


もし、少なくとも自分は
ブラックアイスバーンに気が付いていて、
スピードを落として走行していたとしても、
周りの車がブンブン走っていたら、
事故をもらう可能性が
少なくないことは明らかです。


だから、目的地に
早く着きたい気持ちをグッとこらえて、
安全策を選んでください。


交通量の多い主要道路なら、
そのうちに、道路パトロール車が来て
凍結防止剤を撒いてくれるはずです。


そうすれば、再び安心して
走行できる状況が生まれます。


また、本当は見たくないシーンですが、
車が1台でも路外に落ちていたりすると、
周りの車もスピードダウンして、
何とか安全に走れるような
環境が整うこともあります。



このように、ブラックアイスバーンに
完璧に対処して運転する方法など
ひとつも存在しないというのが
正しい理解だと言えるでしょう。


普段から、車外温度に常に気を配り、
事前に危険を察知する
洞察力を身に着けることが、
自分や大切な家族の命を守ることに
直結します。


ですから、北海道の冬道を走る時は、
車外温度を、常に車内モニターに
表示した状態にしておきましょう!


慣れないうちは面倒かもしれませんが、
是非、今回ご紹介した内容を
ちょっと参考にしていただいて、
北海道の冬道を走ることで生じるリスクを
少しでも低減していただけたらと
切に願っております。