北海道移住コンシェルジュブログ

2018/11/29
移住者の戯言 道民14年生のつぶやき

魅力度1位、幸福度最下位って?


最近、道内の一部の人たちの中で
ちょっとした話題になっているのが、
函館市のこと。


では、なぜ話題に
なっているかと言うと・・・


先日、民間のシンクタンクが、
函館市が市区町村別魅力度ランキングで、
堂々の全国1位となったと発表したものの、
時期を同じくして、別のシンクタンクが
函館市の幸福度が全国42の中核市の中で
最下位になったという調査結果を
公表したから。


この話題は、新聞各紙にも取り上げられ、
函館市民だけでなく、
地域に興味のある北海道民は
結構ざわついたわけなんですね。


ただ、魅力度ランキングは、
観光地としての性格が、
幸福度ランキングは、
生活拠点としての性格が調査結果に
色濃く反映されるわけですから、
一見すると相反するような結果となっても、
特段、驚くことはないのだろうと
私は思っています。


そう言ってしまうと、あたかも、函館市が
住みにくいまちと言っているように
聞こえてしまうかもしれませんが、
実際のところは、
決してそんなことはないと思いますよ。


その根拠の一つとして、
幸福度ランキングは
全国42の中核市を対象としていますが、
函館市の人口規模は、多少の変動はあるものの
42の中核市うち、
下から数えて何番目という小ささなので、
行政サービスの充実度で
相対的に他の中核市に劣ることは、
ある程度、避けられないと考えるべきでしょう。


もう一つの根拠として、
幸福度の指標の一つに「平均寿命」があって、
函館市はその分野の得点が極端に低いことが、
全体の順位を下げることにつながっています。


確かに、函館を中心とした道南地域は、
塩辛いものを好んで食べる傾向はありますから、
全体として、平均寿命が短くなるのは
ある意味、合理的な結果なのですが、
だからといって、函館に移り住んだ人が、
食文化のすべての部分において、
郷に入っては郷に従わなければいけない
必然性はないんですね。


要は、その人のライフスタイル如何で、
幸福度は、上がりもするし、下がりもする。


つまるところ、なんだか当たり前の
帰結になってしまいましたが、
それが正確な解釈なのだと思います。


これで、函館市を
移住候補地の一つに考えている方は、
少し安心したでしょうか。


調査結果や新聞記事というのは、
一歩引いて、客観的に評価しないと、
往々にして、印象操作に引っ張られて、
誤った解釈をしてしまうことがあるので、
気を付けないといけないですね。